東京地方裁判所 昭和31年(ワ)8005号・昭32年(ワ)3713号 判決
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〔判決理由〕ところで、建物の増改築には賃貸人たる原告の書面による承諾を要し、これに違反したときは原告において直ちに賃貸借契約を解除できる旨の前記特約について考えてみるに、借地法第七条によると、借地権の消滅前に、借地権者の任意の取毀しをも含め建物が滅失した場合、残存期間を超えて存続すべき建物の築造に対して、土地所有者は異議を述べて期間の延長を阻むことができるにとどまるのであり、前記増築禁止の特約を認めるときは、結局借地人の不利益において契約更新請求権の行使を事実上制限するに等しい結果をもたらすことになるから、賃借人が賃貸人の承諾なくして借地上に建物を増築し、または改築したからといつて、直ちに賃貸人において賃貸借契約を解除できるものとする特約は、借地法第一一条によつて無効と解するのが相当である。 (園田治)